【トレーナーの挑戦 〜アスリートの後悔をなくすために〜】

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これまでスポーツを経験して、怪我に悩まされた方は数え切れないほどでしょう。今回は、自身の後悔からトレーナーを目指し、将来はスペインでの活動を目標に掲げる有賀将弘さんです。

 

後悔しないため決断を

サッカーは幼稚園の年少から高3までやっていました。小学校のときはキャプテンをやっていて、覚えているのは幼体連の大会でMVPを取ったことです。20チームくらい参加していて、その中で選ばれたのが10人くらいでした。

中学では良い先輩がいたのでクラブチームは考えずに部活にいましたが、環境はあまり恵まれてなかったです。先生から毎日練習前に3km走ることを出されていましたが、それをずっと続けてやっていたのが自分だけでした。1人身でチームメイトとの温度差があったと思います。また、U13,14の八王子選抜にも選ばれて、U14のときは主将をやっていて、高校からもスカウトはきました。結局そこには行かなかったのですが、学力とサッカーを重視して高校に進学しました。

高校に入ってからは、レベルが思っていたよりも高くて、レギュラーを取ることは楽だと思っていましたが、スタメンで出れることは多くなかったです。朝昼夜と練習をやっていて、みんな熱を持ってたいたので、チームでサッカーをやる楽しさを知りました。また進学校だったこともあり、自分の学力で偏差値の高い大学に行け、という感じでした。

自分は部活をインハイまでやって引退したので、みんなは練習をやっていましたが、自分は勉強を始めていました。ただ、部活も気になったりして、あまり勉強が身に入らなかったです。部活も勉強も中途半端だったと思います。結局、大学受験も上手く行かず、志望していた大学には行けませんでした。

そして、大学はスポーツ系の学部に入りました。トレーナーを目指そうと思っていましたが、入ってから気づいたのは、トレーナーを目指す人は周りにいなくて、意識もそこまで高くない。それに必要な資格も取れないので、自分はどうすればいいんだろうって感じでした。

それから、高校時代の先輩に相談して、自分の将来のことを考え直しました。その結果、今いるべき場所はここではなくて、本気でトレーナーを目指せる場所だと気づいて、8月には大学を辞めました。それから受験勉強を始めて、11月に今通っている花田学院に合格しました。

 

後悔が残る高校サッカー

トレーナーを目指すことなったのは高校時代の出来事が大きいです。

高校2年のときの新人戦の前に、交通事故に遭ってしまいました。事故が影響で怪我をして、練習もできなくなり、もちろん自分のポジションも他のメンバーが入りました。怪我をしてからリハビリをしてましたが、どうやって治せばいいのかわからなくて、1ヶ月で治ると言われていた怪我が、完治するのに2ヶ月かかってしまいました。結局、新人戦には間に合わすことができなくて、出れなかったです。自分のポジションがDFということもあり、新人戦でレギュラーが固まってしまって、立場は変わらないままでした。

そのとき、怪我が早く治ってたらよかったとずっと後悔していました。しっかりしたリハビリができなくて、自分をサポートしてくれる人がチームにいてほしいと思っていました。当時はそういう人がいなかったから、あんなトレーナーがいたらよかったのにと思うようになっていて、自分がそれを思い描いて進んでいます。そうすることで、選手として後悔をする人をなくしていきたいです。

トレーナーを目指して、専門学校入ってから紹介で大手のジムのケアルームをアルバイトとして担当できることになりました。そこでの仕事は、自分の理想に近くてストレッチとボディケアを行っています。今は月に100人、合計すると700人くらい。中には芸能人の方も見ています!同年代のトレーナーの中では、自分ほど身体を触れている人はいないと思います。あの時大学をやめる決断をして、専門学校に入ってよかったです。

また、将来トレーナーとしてスペインで活動するためにも、何か機会を得るために動いていました。自分で探して、トレーナー関係者にアプローチし、将来スペインでトレーナーをするという熱を伝えました。自分の軸が決まって動いているが学生はいないと言われて褒めてもらい、スペイン関係の仕事を振ってもらうことができました。

トレーナーとしてサッカー選手の人材育成関係の会社に帯同する機会を貰い、スペイン人コーチがサッカーを教える環境で、トップトレーナーとして活動することができたことは良い経験になりました。

それでも今はトレーナーとしての下積みの時期で、めっちゃ大変でした。理由としてはトレーナーはやらないといけないことが多く、お金もかかるからです。専門学校に行きながら、勉強のためにセミナーに参加したり、資格取得のためのお金や、治療用品も必要になります。

人間の体を0から覚えるために勉強して、現場にも出るので本当にやることだらけでした。それでも続けられる理由としては、自分にはスペインへ行く目標があるからです。絶対に叶えたいという想いを持っているからです。目標がなかったら潰れていたと思うくらいきつい1年でした。

 

後悔する選手をなくすために

自分の過去、交通事故があったことがトレーナーへの想いに繋がっています。選手としての後悔があることから、スポーツ界においてチャレンジャーに後悔させないための人間になりたいです。

それを実現させるために3つの方法を考えていて、1つ目に、自分がトレーナーとして選手のコンディションを整え、ベストな状態にすること。2つ目に、トレーナーになりたい学生に対して、自分の培ったノウハウを教えてチャレンジさせること。3つ目に、広くスポーツに関わりたい学生に、自分の持つ人脈や環境を紹介して何かきっかけを与えることです。この3つを達成するためには、まずはトレーナーとして成功しないといけません。

成功する場所としては、スペインを目指しています。昔からサッカーといえばリーガを見ていました。小さい頃、自分を魅了したリーガの選手達を支えられるようになりたいと思っています。そして、自分のようにサッカーに魅了されるような子供が増えてほしいです。

そして、自分がスペインに行こうと思っているのは専門を卒業するタイミングです。スペインに行って10年くらいトレーナーとしてできたらいいと思っていて、スペインで培った能力を日本の次世代の学生に還元したいという想いもあります。

卒業するまで3年。それまでに鍼灸師(はり師、きゅう師)、あん摩マッサージ指圧師、アスレチックトレーナーの4つの資格を取る予定です。

選手が1番心配することは、怪我です。怪我をすると満足してプレーできずに、ベストを出せなくて試合に出れなくなってしまいます。体の異常によって選手自身が不幸になることで、後悔してしまいます。怪我をなくし、ベストコンディションであること。そうでない状況は選手としてはあってはならない。逆にそれをなくすことができれば、選手の後悔をなくすことができる思っています。