「え!こんなスポーツがあったの?」100種以上のスポーツを体験した案内人が語る!誰でも楽しめる「ゆるスポーツ」の魅力

MYSPORTSは、各人に合ったスポーツとの出会いを提供し、その過程で楽しさを伝えることを目指している。今回、新たなスポーツの魅力を探求するため「ゆるスポーツランド2024」イベントに参加する機会を得たので、レポートとしてお届けする。

ゆるスポーツとは、年齢・性別・運動神経に関わらず、誰もが楽しめる新しい形のスポーツ。「勝ったら嬉しい、負けても楽しい」多様な楽しみ方が魅力のゆるスポーツは、足が遅くても、背が低くても、障がいがあっても、誰もが自分のスポーツを見つけられるという理念に基づいている。

この日はスポーツだけでなく、ゆるミュージックのブースも併設されていた。
今回のイベントでお披露目となった新楽器「ハグドラム」。耳が聞こえない人も楽しめるように設計されたこの楽器は2つで1組となり、光と振動を通じて演奏者同士が繋がる仕組みを持っている。

オープニングでは、即興パフォーマンスグループel tempoと手話エンターテイメント団体oioiのパフォーマーが「ハグドラム」を駆使して演奏を展開し、会場を一体感あふれる温かな雰囲気で満たした。

イベントでは20種類以上のブースが設置され、参加者はイモムシラグビーやトントンボイス相撲、承認フェンシングなど、視覚的にも魅力的でユニークなルールのゆるスポーツを体験した。これまでに多くのスポーツに触れてきた筆者は、ゆるスポーツが持つ特有の魅力を深く掘り下げていく。

ゆるスポーツで発見した5つのスポーツ

離れた場所でも大丈夫「XRキャッチボール」

「テクノロジーとスポーツの融合」を体現したこの競技は、イベント会場である錦糸町と、みなとみらいのオフィスにいる人とキャッチボールができるという体験だった。

手首に装着したデバイスを使ってボールを投げる動作(手首をスナップ)をすると、画面に見えている相手に届く。どの方向に投げても相手に届く仕組みで、タイミングやスピードも異なるため、よりリアルな受け取り感を生み出す。

この新しい感覚のキャッチボールは、視覚障害のある息子と楽しみたいという意見から生まれた競技だと聞いた。テクノロジーが新たなスポーツの可能性を生み出した例と言える。

ボールは我が子、大事に扱おう「ベビーバスケ」

基本的にはバスケットボールのプレイスタイルだが、ドリブルは禁止され、主にパスを通じて進める。最大の特徴は、ボールは赤ちゃんであること。ゴール地点まで慎重に運ぶことが求めれらる。

ボールに強い衝撃を与えると泣き始め、その時点で相手のボールになる。ボールを優しく扱うことで泣き止む設計になっているのだ。

チームメイトとの協力が重要で、力やスピードに依存しない戦略が求められる。この日の体験で、その場で一緒になった参加者と協力してゴールを決めた経験が印象深く残った。

地域から生まれた「そば米ぞうすいビィー」

「第3回ご当地ゆるスポーツグランプリ」でグランプリを獲得したこのスポーツは、徳島県三好市の小学生が作った競技だ。

フリスビーを投げて郷土料理の具材の的を倒すが、倒すとペナルティが発生する妖怪の的や、お酒の的を倒すと次のプレイヤーがグルグルバットをするなど、ユーモア溢れるルールが特徴だ。

地元に行かずとも、その土地の文化を体験できる点が魅力のご当地ゆるスポーツ。筆者も地元(山梨県)ならではのスポーツ作りを経験したいと思う機会になった。

落としちゃってもセーフ「フライングエッグ」

このユニークなスポーツでは、ラケット(フライパン)を使って目玉焼きをパスしながら、最終的にお皿に乗せる。目玉焼きの滑りやすさとラケットのサイズの絶妙なバランスが必要で、ボールとは異なる感覚でプレーする楽しさがある。もし地面に落としてしまった場合、「3秒ルール」を適用し、フーフーして急いで続行できるルールもある。

ラケットスポーツの新たな楽しみ方や、日常とスポーツの組み合わせに新鮮さを感じたブースだった。

100mではなく「100cm走」

この競技では、100mではなく100cmの距離をできるだけ遅くゴールすることを目指す。片足を上げ、地面に着いた足と上半身でバランスをとりながら前進する。上げた足のかかとを地に着いた足の爪先につけることで一歩前に進む。

今回は100秒にどれだけ近くゴールできるかの記録に挑戦!
バランスを崩して倒れた場合は、区切られた25cmのエリアを前に進む必要があるが、フラフラとしながらも倒れずに進み、なんとかゴール。

結果は90秒と、10秒も早くゴールしていた。シンプルなルールだが、絶妙な難易度でとても楽しめる100cmの競争だ。

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ゆるスポーツから学んだこと

今後「ゆるスポーツ」を体験できる機会がより増えることを期待しているが、既存のスポーツを楽しんでいる人々も、ゆるスポーツの要素を取り入れて、誰もが楽しめるスポーツを自分たちで創造していけると考えている。

このイベントに参加して感じた、誰でもスポーツを楽しむためのポイントをまとめて、この記事を終えたい。

チームワークを意識する:個人のフィジカルに頼らないで、チーム全体としての協力を重視する。

前提条件を揃える:参加者が平等に楽しめるよう、できる限り同じ条件で競技する。

発想の転換:通常のスポーツとは異なるアプローチを考え、速さだけではなく、遅さや正確さ、またはボール以外のアイテムを使用する。

ユーモアを加える:勝ち負けだけでなく、プレイ中に笑いや楽しさを提供する要素を取り入れる。

これが全てだとは考えていないし、ゆるスポーツの魅力をこの記事で十分に解説できたとは言えない。

この記事をきっかけに興味を持った方は、ぜひ実際にゆるスポーツを体験していただきたい。

関連情報

執筆:こーすけ(スポーツ案内人)

本サイトを運営し、アスリート活動、チーム運営などを行いながら様々なスポーツの魅力を発信しています。
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