2日で100万円の支援達成。セパタクローのクラファンに何が起きていた?

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初日で80万円の支援を集め、開始5日で200万円を集めたスポーツ界注目のクラウドファンデイング。そのプロジェクトは、この度、新設リーグ「ES LEAGUE」を立ち上げることになった「セパタクロー」だ。これまでMY SPORTSでも取り上げてきたこのスポーツの、歴史的な挑戦を追っていく。

100 Sports Projects セパタクロー編
プロリーグ設立までの道
vol.1 クラウドファンディング編

クラウドファンディング成功の要因


日本では世間ではあまり知られておらず、プロリーグも存在していない競技ではあるが、なぜこの短期間で多くの支援を得ることができたのか。
このクラファンが始まる前からプロジェクトについて話を聞いていたので、その視点も含めて要因を分析していきたい。

発起人の熱い想い

クラウドファンデイングは、事前の信頼と期待値が鍵になる。その想いに共感し、プロジェクトを実現させるために応援のしがいがあるかどうか。そこが分かれ目になりそうだ。

今回は新設リーグの立ち上げだが、元を辿ると1人の人物の想いに行き当たる。

日本セパタクロー協会強化指定選手であり、本プロジェクトの実行委員長を務める玉置大嗣。

本場タイのプロリーグに、練習生のような形で修行に行った彼は、「『日本でプロリーグを作る』ことが私の夢」と常に語っていた。セパタクローのリーグ設立を誰よりも夢見て、活動してきた人物だ。

数年前、本人から直接この想いを聞いている。その熱量が今、形となって動き始めている。夢を常に発信してきたことも必要なポイントだ。

写真左が玉置選手 @ES_LEAGUE

チーム化されたESリーグの選手たち

今回は、SNSチームや、クラファンチームなど、選手たちが各々の役割を持って、このリーグ立ち上げへのプロジェクトを進めている。決して1人の力では達成できない大規模なプロジェクトだ。

クラファンページに記載されているリターンのコラボや、SNSでの発信を見ると、このプロジェクトに関わっている選手たちの想いも見ることができる。

選手だけでは手が回らない部分はたくさんあるはず。普段は仕事や学校に行き、練習をして、新たなリーグを立ち上げる。そんな選手たちの努力を、リーグが発展していく形で見ていきたい。

PV撮影をする選手たち @ES_LEAGUE

スタートダッシュ

クラウドファンディングは、初日のスタートが肝心だ。特に5日間での支援率によって、成功率が左右されると言われている。

最初のインパクトが重要なわけだが、本プロジェクトは開始3時間後には30万円近く集まっているのを確認できた。結局、初日で80万円近くの支援が入り、2日目には第一目標としていた100万円を早々に達成したのだ。

事前にプロジェクトの周知を徹底し、リリースと同時に最初から支援を集められたことがわかる。その結果、応援されているプロジェクトとしてSNS上でも更に支援が集まっていた。

@ES_LEAGUE_Japan

現在は第三目標としている300万円に向けて動いている。当初のような勢いは失われつつあるが、毎日支援額は伸びている。リーグ開幕に向けてラストスパートを応援したい。

さて、ここからは今後スポーツでクラファンを試みようとしている方にも読んでもらいたい。

「マイナースポーツだからクラファンで支援集まらない」状態を見たくない。いや、このプロジェクトを見たからチャレンジしました。クラファン成功しました。と言う声が増えて欲しい。

支援されやすいリターンの傾向

さて、このプロジェクトは11月中が支援できる期間だが、これまでの支援の傾向を分析する。

普段使いできるグッズ

マスクやトートバッグなど、日常で使用できるこれらのリターンは比較的多く支援されている。価格帯も支援しやすい3000円〜5000円と、誰でも応援しやすい設定となっていることも要因だろう。一番安いリターンは学生向けの1000円リターンが存在しているが、こちらの方が支援数が多い。

筆者自身もクラファン実施や、支援もどちらも行ってきた。多くの支援が集まったのはやはり手頃な価格のリターン。ただ、決して一番安いリターンというわけでもなかった。

競技関連グッズ

続いて多くの支援を集めていたのは、女子用のセパタクローボールとナンヤン(セパタクローシューズ)だ。

これらはいずれもサイン入りの選択が可能だ。これらは今回のリーグ戦に出場しないものの、セパタクローを普段からプレーしたり、これまで競技に関わってきた人が支援しやすいリターンとも考えられる。

また、競技関連のグッズが支援されることが新たな競技普及の形に繋がるかもしれない。

今回はサイン入りも選択できるため、選手個人のファンが喜ぶものになる。今後リーグ戦が始まってから、より選手のプレーにも注目が集まるはずだ。よりこのリーグを盛り上げていくためにもリーグ開始前から選手たちを応援してもらいたい。

飲食系リターン

「里のうどん」によるうどんセット、「アスリート 中華食堂YI-CHANG」による坦々麺セットは、人気リターンの一つだ。いずれもリーグや選手とコラボした形でのリターンとなっている。

10日経過した時点で合計すると50食以上が支援されている。これらは競技にこれまで縁がなくとも、応援の気持ちがある支援者にとっては有難いリターンになるだろう。

ここまで見て気づくことがあったかもしれない。決してセパタクローと言う競技だけでリターンを用意しているのではないことだ。どうしても競技だけでリターンを決めてしまったら、2番目のボールとシューズだけになってしまう。今回、コラボでリターンを用意できたことが支援額を伸ばせた一つの要因だろう。

@es_league_japan

協力者・関係者を増やせるかは競技発展の一つのキーポイントになる。

今後注目のリターンは

さて、ここからは実際に選手に聞いた選手イチオシのリターンを紹介したい。これまでは筆者が書いてきたものになるが、リーグ開幕に向けて奮闘する選手たちからコメントを頂いた。

コートでPV撮影 @ES_LEAGUE

ベンチサイドでの試合観戦

「『ベンチサイドでの試合観戦』という斬新なリターン。選手間のコミュニケーションをベンチサイドから覗くことができるのはもちろん、何より選手との距離感が近く、観客席から観戦する以上の熱気をすぐそばで体感できるところがこのリターンの魅力です!

選手たちのエスリーグに懸ける想い、そしてセパタクローに懸ける想いを一番近くで体感してみませんか?選手一同、オススメのリターンです!!観客席からとはまた違った景色をお楽しみください!」(三枝千夏選手)

スタッフ参加

「ES LEAGUEにスタッフとして参加することができ、スタッフTが1枚もらえるリターンです!
セパタクローを「する」選手たちを「支える」方々を大募集しております!もちろん、スタッフとして参加するのでセパタクローをより間近で「見る」こともできます!ぜひ一緒にES LEAGUEを盛り上げていきましょう!」(春原涼太選手)

円陣

「サッカーやバスケでも試合前には必ず『円陣』がありますよね?それは、セパタクローにおいても同じです!

その「円陣の決定権」を持っているという事は、『自分が昔やっていたスポーツの円陣を再現して欲しい!』
『めちゃくちゃカッコ良い円陣で試合前を盛り上げて欲しい!』『日本代表に変わった円陣をさせたい!笑』
など、あなたが日本代表を思い通りにすることが可能です!私たちと一緒にエンジン全開でESリーグを盛り上げましょう!!」(笹本将貴 選手)

@ES_LEAGUE_Japan

カレンダーのオリジナルグッズ

「オフィスのデスクや自宅に何気なく飾ってあるカレンダーですが、デザインは割とシンプル…そこで!!今回ES_LEAGUEのリターンに選手のフォト付きカレンダーが登場!!かっこいいプレー中の写真付きのカレンダーです!

一枚一枚月ごとに分かれているので、月ごとの選手にサインを求めてみてはいかがでしょうか?かっこいいフォト入りカレンダーを毎日見ることで日々のモチベーションも上がるはず!

お気に入りの選手も見つかるかも?是非ファンになってください!!会場で選手一同気合い充分でお待ちしております!」
(中嶋涼選手)

今後クラウドファンディングを開始する方々にとって参考になるかもしれない。プロジェクトを立ち上げたものの、支援が集まらずに失敗に終わったケースも少なくないクラウドファンディング。

このサイトでは、マイナースポーツと言われる競技を応援しているが、今回のセパタクロー「ESリーグ」のプロジェクトは特に注目して欲しい。これからスポーツ界の新たな動きが見られるセパタクロー。MY SPORTSではこの新設リーグが、いずれプロリーグへと進化していく過程を追い続けていく。

つづく
>vol.2 
セパタクロー新リーグ「ES LEAGUE」チーム・選手紹介!

こちらも合わせて読む
>100 Sports Projectsとは

ES LEAGUE(Extreme Sepaktakraw League)

日本代表候補選手による最高峰のトップリーグ。
日本初セパタクローリーグが2022年2月についに開幕!
クラウドファンディング は11月末まで実施中!

Twitter:@ES_LEAGUE_Japan
Instagram:
es_league_japan

筆者 藤原昂亮(マイナースポーツ案内人)

本メディア「MYSPORTS」の運営者。ARスポーツ「HADO」の選手としても活動し、日本ランキング17位。
これまで80競技以上のスポーツを本メディアで案内してきた。マイナースポーツ雑作成中!
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