オーストラリアンフットボールで2024年のインターナショナルカップへ。女子日本代表の挑戦!

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日本ではあまり馴染みのないスポーツだが、オーストラリアでは日本の”プロ野球”並みの人気を誇る「オーストラリアンフットボール」。その国際大会であるインターナショナルカップが、2024年に開催されることになった。しかし、女子日本代表は出場条件を満たしていないのが現状だった。

今回、オーストラリアンフットボール女子日本代表Miraisで、プレイヤー兼マネジメントを務める村上祥子さん(以下、村上)に話を伺った。

オーストラリアンフットボールとは?

ー世界大会出場を目指すオーストラリアンフットボール。その現状を聞いてみました。

村上:「オーストラリアンフットボール女子日本代表Miraisは、2019年に設立されました。最近、プレイヤー数が増えてきてはいますが、まだまだインターナショナルカップに出るためには人数が足りません。インターナショナルカップに出るためには最低22人必要であり、現状足りていないのです」

ーそもそも競技名を初めて聞く人が多そうですが、どのようなスポーツなのでしょうか?

村上:「オーストラリアンフットボールはアメリカンフットボールでもラグビーフットボールでもなく、唯一無二のスポーツです。グラウンドサイズも他のスポーツとは比較にならないほど大きく、クリケットのものを使用しています。

世界一激しいスポーツとも言われていますが、発祥国のオーストラリアでは女子リーグAFLWが設立され、女性アスリートの活躍の場ともなっています。オーストラリアンフットボールはポジションの数が多いのも魅力的で、多種多様な体格の人が楽しむことができます」

ー激しいスポーツとのことですが、多種多様な体格の人が楽しむことができるという点は魅力的ですね!

村上:「日本ではマイナースポーツなため、新規プレイヤーが同じ土俵からプレーできる環境が整っています。今回の記事を通して、インターナショナルカップに、またAFLWそのものに興味を持ってくださる方を発見したいです」

「スポーツを楽しむ」という概念の差

村上:「日本とオーストラリアでは『スポーツを楽しむ』という概念が少し違うように感じています。

日本では、スポーツといえば、コーチから指令を受けそれを実行するのが主流ですが、オーストラリアではコーチと選手が共にトレーニングを作り上げていく形なためです。

『日本にいるときにスポーツを楽しむことができなかった』また、『スポーツに対して少し嫌悪感がある』方でも、他の人と同じ土俵から始めることができ、さらにはコーチと共に相互的にトレーニングをすることができる環境をもっとたくさんの人に知ってもらいたいと思いました。

個人的なことになりますが、Miraisというファミリーは本当にかけがいのないもので、私がどんな状態の時でも”Just showing up is ok.”や優しい言葉をかけ続けてくれて、この環境により多くの人に触れてもらいたいし、この環境を知ってもらいたいと思ったためです」

村上:AFLWというスポーツを通して、国際交流できることが多く、実際に選手の方と一緒にトレーニングさせていただく機会などもあるので、たくさんの人に魅力について知ってもらってこの環境を活用してもらいたいと思いました。

また、オーストラリアンフットボールはそのポジションの多様性から、どんな体格の人でもポジションが見つかるスポーツとなっています。そのため、昨今の女性の身体に対する賛否などは無視して女性が安心して楽しめる、かつ、自分でもプレーできるという自己肯定感を上げられるスポーツとしてもっと色んな人に触れてもらいたいです」

「このチームがなかったら今の私は…」

村上:「去年の初め、私は鬱・不眠症・不安症と診断されました。普段は大学院の方で研究をしているのですが、その時の過労が原因だったためだと思われます。精神的な疲労が身体的な方にも出てきてしまい、長い間プレーすることができませんでした。

その間でも当時のコーチであるベックは” It’s ok! Just showing up is ok!”や”Whatever comfortable for you is ok!”等の優しい言葉をかけてくださりました。

チームメイトも同様で、私があまりそういうことを話したがらないのを気づいていたのか、あまり言及はせずに、さりげなく気遣ってくれました。そんな中、自分がプレイヤー兼チームマネジメントとして選ばれて、本当に自分でいいのかなど悩みました。

それでも前のマネジメントのヨシは『サッコにお願いしたいんだ』と伝えてくれました。他のチームメイトも暖かく拍手してくれました。本当にこのチームがなかったら今の私はどうなっていたんだろうと思うことばかりです」

村上:「今でも何かイベントを組むときに、正直疲れたなとか思うことはあります。普段の生活でも疲れたなと思うことがあります。それでも、日曜に会えるチームメイトのことを考えると元気が出ます。それに、夜中電話してくれるチームメイトもいます。本当に救われました。

しかもこれが日本国内だけでなく、アイルランドやスコットランドなどの海外の方からもメッセージで”Sakko! You’re doing great!”とか届くんです。本当に今のAFLWを取り巻く環境は最高です。なのでこの経験をより多くの人にもしてもらいたいし、知ってもらいたいし、いい意味で巻き込まれて欲しいです」

読者へのメッセージ

村上:「コロナ禍で延期されていたインターナショナルカップが2024年に開催されます。大会に出場するためのプレーヤーを募集しています。インターナショナルカップに向けて一緒にトレーニングしましょう!!!!」

 

村上祥子
1997年産まれ。小学生の頃よりラグビー・水泳・剣道・バドミントン等プレー。2019年よりオーストラリアンフットボールをプレー。その後、女子日本代表Miraisに選抜。2022年の8月頃よりMiraisのプレイヤー兼マネジメントに就任。

HP:日本オーストラリアンフットボール協会
Instagram:Japan Mirais AFLW

今回は、村上祥子さんにご協力いただきました!MYSPORTSとしても、また新たなスポーツの魅力や、現状を知ることができました。他のスポーツと同様に、応援していきたいと思います!

筆者:こーすけ(マイナースポーツ案内人)

様々なスポーツを紹介する人間として、メディアに出演中。
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