山本武白志の現在地。クリケット日本代表へ

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世界のスポーツでは競技人口トップクラスに入るクリケット。日本ではまだ発展途上のスポーツではありますが、現在は野球選手からクリケット選手へとキャリアチェンジを行なう例もあります。また、U19日本代表は世代別のワールドカップに初出場するなど、今後の発展が期待されるスポーツ。今回は、現在クリケット選手として活動する山本武白志選手のインタビューを実施いたしました。海外での挑戦、事情、競技の魅力を語ってもらいます。

 

【選手プロフィール】

山本武白志

1998年2月17日生まれ
2020/2021クリケット日本代表強化選手団
元プロ野球選手

コロナ禍でのスポーツ活動

 

ークリケットに関して現在の活動状況を教えてください。

2020年度の日本代表に選ばれていて、普段のチーム活動は佐野クリケットクラブに所属しています。今年度はコロナの影響で国際試合はなかったんですけど、また日本代表の選考会を経て、来年度の代表に選ばれるかどうか。という状況です。

 

ー国際大会はなかったそうですが、国内の大会はあったのですか?

一応、代表のユニフォームを着た試合はエンバシーカップがありました。日本にいる大使館の人たちが国として参加する大会です。オーストラリア大使館、バングラディシュ大使館と言ったチームで、外国から招かずに、在日の選手たちと戦いましたね。あとはクリケットリーグとジャパンカップ。どちらも試合の形式は違うのですが、国内戦も試合をやっていました。

 

ーこの1年間コロナ禍でしたが、クリケットの活動はいかがでしたか。チャレンジできたこと、逆にできなかったことがあるのでしょうか?

今回1番影響を受けたのは、もともとオーストラリアにいて、向こうのシーズンが終わってから身動きが取れなくなってしまったことです。本来なら2年間いたかったところ、結局半年くらいで帰ってきて、日本のリーグに復帰しました。向こうのチームでは日本ではなかった全体練習、チーム練習を経験できたのが良かったですけど、日本では個人的な練習を絞って練習できています。

 

ー大きく影響を受けていたのですね。一方で、アスリートの活動もありますが、佐野市ではクリケットカフェの店長もされていたのですよね。

あと少しで終わりますが、基本的には店内に勤務して接客していました。僕だけじゃなくて他にもスタッフの方達もいたので、みんなで回しながらやっていましたね。

※(3月16日に終了、インタビューは3月上旬に行いました)

海外のクリケット事情

 

ープレーしていたオーストラリアの規模はどれほどなのでしょうか?

日本でいうアマチュアの野球チームのような感覚でたくさんクリケットのチームがあります。その分チーム練習が多くなりますよね。逆に日本だとチームがまだまだ少ないです。また、チームの人数も少なく、日本では少人数での練習しかできませんが、技術的には今の方が高くなったと感じています。

 

ー技術についてお話ししてくれましたが、レベル感はどれほど違いはあるのでしょうか。

全く違いますね。日本とオーストラリア。比べる感じではないほど違います。ボールのスピードも違いますし、それを見れたことは良い経験でした。

 

ークリケットの事情をまだ詳しく知らないのですが、、、日本のクリケットの印象は子供からやっていた人は多くないですよね。野球を経験されてからクリケットをするという印象です。

僕もそれを感じていることで、子供の時からクリケットをやっている人が増えれば違ってくると思います。まだ日本では経験とか、昔から染み付いているものがまだないと思います。ただ、僕が向こうに行って通じると感じたのはフィールディング、守備ですね。取ったり、投げたりは向こうの選手と変わらないと思いましたね。

 

ーそうなのですね。やはりオーストラリアでは経験年数は長いのですかね?

全然多いと思います。日本でいう野球やサッカーという感覚で、クリケットやラグビーがある感覚です。日本では小さい時にキャッチボールをするように、向こうでは公園の中でクリケットできる場所がたくさんあります。本当に国技という感じです。

 

野球とクリケットを比較すると

 

ー先ほどは守備の部分は通じると仰っていましたが、野球の経験が生きているのですか。共通点が多いのでしょうか?

クリケットの練習としては、そんなにボールを受ける回数が多くないと感じました。その点、僕はずっと野球をやっていたのでボールを受けた数が圧倒的に多くて、そういうボールに対する感覚は生きていると思います。

 

ー逆に投げたり、打ったり野球とのルールの違いはあると自分で体験して思ったのですが、競技生の違いは何を感じますか?

違いと言うと、バウンドしてくるボールを打ったり、相手が助走して投げてくること。360度打てたりすることですね。あとは、一つのアウトの重みが違うことです。野球ならアウトになっても次の打席があるけどクリケットだとアウトになるとその人はチャンスがなくなってしまうので、キツイですね。

似ているところもあって、守備で投げるのは一緒で、向こうのトップに行けば行くほど上手なんですけどね。

 

ーアウトの重みが違うと仰っていましたが、レベルが上がるほどすぐにアウトになってしまいそうですね。

やはり相手のレベルが上がれば難しくなってくるんですけど、例えば、良いアタリをしてもアウトになることもあるし、あーっていうアタリでも、場所さえ良ければアウトにならなかったり。面白さと言いますか、独特な感覚はあります。

海外との繋がりを作れるクリケットの魅力

 

ークリケットのプレーする魅力は、どこに感じていますか?

一番は日本でクリケットの人口がこれから増えていくところですね。先取りしていく人にとっては良いですし、日本でできるスポーツの中でも国際的に豊かで、相手チームが全員外国の人とかザラにあります。なので、海外の文化に触れたい人にとっても良いですよね。

ただ、まだまだ人口が少ない分、明日からやりたいと思っても野球やサッカーに比べると道具を買うのが難しいです。日本でもクリケット日本代表のキャプテンが代理店を始めましたけど、そういうのをやりたい人が増えたら変わってきそうです。

 

ー体験するとなっても地元にチームがないから体験できないですよね。

そうですね。普及のイベントもやっていけたら良いですね。

 

ーただ、都内では河川敷でクリケットを遊んでいる外国の方も見かけたことがあります。

草野球みたいなものですよね。向こうの方としたら。イギリス系の国とかは多い感じがしますね。

 

ーちなみに外国の方が多いと先ほど仰っていましたが、人数比はどうですか?

日本より、外国人選手のチームの方が多い感覚があります。僕があまり日本人と試合したことなくて、日本人と試合するのが珍しいくらいですね。

 

ークリケットをやっている外国の方はどのような人なのですか?

おそらくクリケットをやりきたのではなくて、仕事とかで日本に来た人です。昔からやっていたからこっちでもやるかという人が多いと思いますね。

 

ー今後はどんな人にプレーして欲しいとか思うことはありますか?

さっきも話したように小さい子たちが増えたらレベルは上がりますよね。協会も動いていますが、そういうのが根付いてくれば日本のレベルが上がるんじゃないかと思います。

 

前編はここまでとなります。後編では、佐野市とクリケットの関係や、山本選手の今後のクリケットの目標などお届けします。

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自分だけのスポーツと自分だけのストーリーを。その人にあったスポーツの選択肢を増やし、その人だけのオリジナルの関わり方を届けるメディアを目指しています。主に、本メディアではマイナーと言われるスポーツを対象に、その競技や選手、関わる方々を応援しています。

【インタビュー・執筆】

藤原昂亮
本メディアMy Sportsの運営者。ARスポーツ「HADO」の選手としても活動し、日本ランキング18位。
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