マイナースポーツのチーム運営、ハードすぎる件。運営のポイント3つとは?

スポーツ案内人として活動しているこーすけです。スポーツを楽しむ選択肢を増やすことをテーマに、スポーツメディアの立ち上げ・クラブの運営・発信面のサポート・アスリートなどの立場からスポーツ(主にマイナーな競技)に携わってきました。

これまで主にメディア活動で様々な現場を見てきたのですが、普及しているスポーツは「コミュニティ運営」の上手さがポイントではないかと実感しています。スポーツを楽しむためには、その環境が整っていないといけません。

しかし、スポーツクラブでも特にマイナー種目のチーム運営や、その競技の普及はとても難しい。にもかかわらず、その実態は知られてないことが多く、悩んでいる人が全国各地にいるのではないかと想像しています。

本記事では、スポーツクラブ運営の重要性と運営のポイントに焦点を当てて、これまでの経験を共有していきます。

スポーツクラブ運営の重要性

スポーツクラブは、地域におけるスポーツ活動の中心地です。それぞれのクラブ運営が成り立つことによって、試合の機会が増え、大会が実施され、男女・世代別に幅広く活動できる場所が増えていきます。

その結果として、多くの人々が参加できる機会が生まれます。クラブチームというコミュニティ運営こそ、スポーツの普及の上で欠かせない一つの要素になるのです。

その点で、日本ではこれまで学校での部活動が大きな役割を果たしてきました。野球・サッカー・バスケ…など地域にクラブチームもありますが、学生のスポーツ環境は部活動が中心となって運営され、競技の裾野を広げる活動として、欠かせない存在となっています。

近年では学校の部活動を地域に移行する取り組みも進められており、地域におけるスポーツクラブ運営について考える機会がより増えるかもしれません。

 

社会人クラブ運営×マイナー競技のハードル

一方で社会人のスポーツクラブは、学校のサークルや部活動とまた状況が異なります。

新入生が入ってくる学校とは違って、毎年新しいメンバーが自動的に加わるわけではありません。そのため、新規メンバーの獲得と既存メンバーの継続参加が大きな課題です。

加えて、多くの人が聞いたこともないようなマイナースポーツの場合、その存在を知ってもらうこと自体が一つの大きな壁となります。競技の認知はされたものの、興味関心を持ってもらうこと、実際に体験してもらうまで多くのハードルがあります。

そして、クラブ運営には、施設の予約、人材の出欠管理、金銭の管理、集客や広報活動など、多岐にわたる業務が含まれます。基本的に仕事があるので、両立しながら運営することが求められます。チームを立ち上げるほどの人であれば、高い熱量を持っていることは想像できますが、もちろんプライベートや休みも時には必要です。

チームを設立し、人を集めて軌道に乗せるまでには労力がかかります。フェーズによって発生する課題もあり、悩み事は尽きないことでしょう。やりがいはとてもある活動ですが、持続した活動のためには忍耐の時間も必要になってくるのです。

効果的なクラブ運営のために

現在私が運営に関わっている「ThriveSports」は複数競技のチームを運営しており、会員数は70名を超えています。そして一般的に知られている競技がメインではなく、「モルック」「コーフボール」「ベースボール5」「YOU.FO」「クアッドボール」「ウィッフルボール」など、馴染みの少ないようなスポーツが多く含まれているチームです。

拠点を増やすこと、体験できるスポーツを充実させることなど、参加者がより楽しめるチームにするための構想や課題はまだまだありますが、運営としてメンバーと意見を交換する中で見えてきた大事なポイントを紹介したいと思います。

コミュニティの目的

人数を確保するために「誰でも入ってほしい!」「とにかく数を増やそう!」となるかもしれません。ですが、コミュニティにマッチしていない層を受け入れてしまうと、運営が困難になるケースがあります。

スポーツをゆるく楽しむことを重視するのか、試合で勝つことを最優先にしたいのか。どのような雰囲気のチームを運営したいのか、考えておく必要があります。

ただ、コミュニティは常に変化するものです。最初はエンジョイ志向でやっていても、上達するにつれて試合で勝ちたいと意識が変化することもあります。いずれ、レベルや志向別にチームを分化させることもあるでしょう。

その時に、改めて「チームとして大切にしたい価値観は何か?」が立ち返る部分になるはずです。私の関わるThriveSportsでは「スポーツを通じて人々の生活を豊かにすることを目指しているスポーツコミュニティ」と掲げています。

キーマンの存在

チームを立ち上げて、リーダーとなる人はもちろん重要なポジションです。その人の実力に左右されると言っても過言ではありません。しかし、その人だけの力ではチームは成り立ちません。それをサポートできる存在が大きな力になります。

「ThriveSports」は2023年末まで「Sportsworld」という名称で活動していました。これまで全体の統括者が中心となって運営されてきましたが、現在は各競技・各クラブごとのリーダー陣がいます。また、その個別クラブの中でもリーダーを支えるメンバーの存在も大きくなってきました。

全てを一人で運営しようと頑張るだけでなく、自分がいなくても運営を任せられるメンバーがいるのかを確認してみてはいかがでしょうか。

新規と継続

常に同じ活動をしていて楽しめる人もいれば、慣れてしまって他の予定を優先するメンバーも出てくるでしょう。参加人数が足りず、活動が不安定になる前に打ち手を考える必要があります。新たに人数を確保したり、既存メンバーが来たくなるような取り組みです。

今回は、既存会員と新規を集めた事例として、ThriveSportsが主催した「YOU.FO JAPAN OPEN」を紹介します。

YOU.FO JAPAN OPEN レポート

「YOU.FO」とは3人で戦うスポーツですが、経験者はチームに2人までのルールを作りました。最低でも1人初心者を呼ぶ設計にしたところ、16チーム・70名以上のプレーヤーが参加するイベントとして盛り上がりました。

このイベントの企画から振り返りまでを書くとまた長くなりそうなので、別途記事でお話ししたいと思います。スポーツ普及やコミュニティ拡大のため、今後もアップデートしていきたい企画です。

 

まとめ

この記事を読んでいる方は、既にスポーツの普及を頑張っていたり、これからチーム運営などを考えているかもしれません。みなさんが直面している問題に対して、少しでもヒントになるような発信をしていきます。

しかし、この活動をしている人にとって、同じ悩みを共有・相談できる機会はあまりないかもしれません。

そこで、Thrivesports運営者たちと意見交換をするのはいかがでしょうか。

今回、伝えきれない内容はたくさんありますし、筆者も全国のスポーツの現場における課題を把握できておりません。私たちの活動のリアルをお伝えすることができますし、みなさんの日々の悩みも共有していただくことで、スポーツの普及やチーム運営に関してノウハウをより進化させることができると考えています。

現在、この企画は準備中ですが、改めて進捗情報を最新記事で紹介いたします。

 

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マイナー競技で70名を超える会員を抱えるスポーツクラブを運営&マイナー競技のメディア運営がコラボしたオンラインコミュニティ設立を進めています。

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執筆:こーすけ(スポーツ案内人)

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