フリスビー(フライングディスク)を投げて行なう競技の一つである「ガッツ」。以前、このスポーツについて記事を公開しましたが、今回はガッツ特集第3弾をお届けします。
第1弾:「ガッツ」で世界一を目指せ!フリスビーを全力で投げる・取るだけのシンプルスポーツ!
第2弾:初めての試合の対戦相手が全日本優勝チーム!ガッツ初大会の感想は?
2022年12月9、10日に第4回全日本ガッツクラブチーム選手権大会が行われました。大会は予選リーグとダブルエリミネーショントーナメント※を併せた方式を今回採用しており、予選リーグ・トーナメントで敗けを喫しているWARRIORSが逆転優勝となりました。WARRIORSは全日本選手権を何度も優勝している強豪チーム80’sとSuper G-MENの若手が母体となって新たに成立したチームであり、その新チームが優勝というガッツ界に新たな1ページが刻まれた大会となりました。今回WARRIORSのキャプテンの谷川選手とMVPを獲得した伊藤選手にインタビューを行いました。(2023年3月)
(※ダブルエリミネーション:いわゆる敗者復活戦ありのトーナメント。一度負けても、敗者復活トーナメントに移行し、敗者復活トーナメント勝ち上がりチームと本トーナメント勝ち上がりしたチームが3セットマッチで最終決勝を行う。ただし本トーナメント優勝チームにはアドバンテージとして1セットを与えられる)
谷川選手:谷、伊藤選手:伊、インタビューアー:イ
はじめに
イ:この度は優勝おめでとうございます!まずは優勝された感想をお願いします。
谷:優勝できてホッとしました。今回、新設チームとなりますが、私が以前所属していたSuper-GMENで全日本選手権を二連覇している身でありましたので。
伊:正直なところ、新チームでしたので、この結果は想像以上です。今のメンバーのほとんどは学生のころ一緒にチームを組んでおり、アジア・オセアニア選手権も制覇したメンバーで集まっています。そのメンバーが新たに終結したこのチームで優勝できたことは感慨深いです。
イ:谷川選手は以前所属していたチームSuper-GMENで、アウトドアで実施する全日本選手権優勝を2回、さらにMVPも獲得されていましたね。今回新チーム発足、そしてそのキャプテンとしてどういう思いで臨まれたのでしょうか?
谷:特にプレッシャーは無かったです笑。キャプテンのため、ガッツ経験が少ない新人二名を引っ張っていこうと考えていましたが、ほかの日本代表候補メンバー達がそれを行っていましたので、あくまでキャプテンという仕事を遂行するだけでした。チームメンバーが気心知れている仲なので、楽でしたし、助かりました。
イ:今回、新人の方はスタメンで出られていましたね。その中でこの結果は素晴らしいです。来年は、優勝チームとしてプレッシャーが増えそうですね。
谷:はい笑。新しい子、若い子にガッツの魅力を伝え、ガッツに夢中にさせられるように先輩として、キャプテンとして引っ張っていきたいと思います。
大会を通して
イ:今回予選で谷川選手が以前所属していたSuper-GMENに一敗、2位抜け。更に決勝トーナメントでベテランチームの空牙に惜敗しましたが、ダブルイルミネーションのため、敗者復活戦をすべて勝ち上がり栄冠を手に入れましたね。正直、敗戦したときはどう思ったのでしょうか?
谷:正直、今回は新人の育成という面を重点目標としていたのでそこまでショックではありませんでした。最悪、負けたとしても敗者復活戦勝ち上がればいいし!と思っていましたし。
伊:負けはしましたが、その試合後、自分たちはまだまだできる!という思いがありました。最終的に敗者復活を勝ち上がるということも視野にいれた、マネジメントをしていましたので、そこまで思い詰めてはいませんでした。敗者復活戦のほうがセット数が少ないという利点もありましたし。(通常トーナメント:2セット先取、敗者復活戦:1セット先取)
谷:逆に負けたことで、背水の陣となり、戦い方が決まり、さらなる力を発揮できました。
伊:正直負けたタイミングは結果的にベストだったかもしれません。敗者復活戦のほうが試合数は多いですが、負けたら終わりという気持ちを持って挑んだことで、モチベーション・スタミナ・戦略・流れといった部分が、通常トーナメントを勝ち上がるよりよかったのかもしれません。通常トーナメントは上位になればなるほど拮抗する戦いで、さらに2セットとかなり疲弊しますからね。敗者復活戦はロック〇ンのラストステージ前のボスラッシュのようでしたので、勝ち続け、その勢いのままに決勝を戦えたことは大きかったと思います。
決勝戦
イ:決勝は、通常トーナメントを勝ち抜き、そこまで無敗のPACKでしたね。さらに通常トーナメントの勝者として、1セットのアドバンテージが与えられており、かなり苦しい戦いだったかと思います。また、同じ中部地区で、よく練習を一緒にしていると思いますが、どういった思いで決勝に臨まれたのでしょうか?
谷:そうです、PACKは日頃一緒に練習しているチームなんですよね~。彼らと、日本一を決める場で試合ができることは正直楽しかったです。
伊:決勝前からワクワクしていました。試合中も終わってほしくないな~って思っていましたし。本当エモかったです。
谷:日頃練習している仲なので、すべて手の内ばれていますからね汗。大きな作戦もなく、ガチンコのぶつかり合いでした。
ガッツ日本代表について
イ:お二人は、2020年の世界大会(新型コロナウイルス感染症のため中止)の日本代表でしたが、今後日本を引っ張っていく人材になると思います。(世界大会は4年に1度)どのように考えていますか?
谷:正直、世界大会が中止となってしまったので、イメージが描けていないです。ただ世界での戦いは楽しいと思います、緊張もしそうですが。。。
伊:私の初選出は16年のイギリスで実施した世界大会。当時は初めてのため浮足立っており、現在Super-GMENのベテランプレイヤー達に引っ張ってもらいましたが、今後は自分が引っ張る立場となると考えています。前回とは違う思いで挑むことになりそうです。他国も若手プレイヤーが育っているようですので、日本も若手プレイヤーの実力を向上し、力を蓄える必要があります。
谷:マイナースポーツのメリットかもしれませんが、ほかのチームのメンバーは大体知っていますし、仲も良いです。そういったメンバーと戦えるのは楽しみです!
今後のガッツについて
イ:年々プレイヤーが縮小しておりましたが、さらに新型コロナウイルス感染症の影響でチーム数もプレイヤーも大きく減ってしまいました。
谷:そうですね、競技人口がかなり減ったので、もっと盛り上げたいです。今まであったものはコロナでなくなりました。それを取り戻すだけではなく、加えて新しく盛り上げられるようにしたいと思います。そのためにも地方大会などいろいろな大会に参加していって、自分たちが楽しい姿を見せること、日本代表を近くに感じてもらうこと、そういったことで新規でこの競技をやってみたい!もっと上手くなりたいと既存のプレイヤー・未経験者・初心者などに思わせていきたいです。このような草の根活動が、普及に繋がっていくと思います。
伊:その通り!我々がいろいろ足を運び、それを見せればガッツ楽しい!と思ってくれるはずです。旧プレイヤー・未経験者・初心者が練習や大会に参加してもらえるようにしていきたいです。
さいごに
イ:今後の抱負をお願いします。
谷:打倒空牙!(決勝トーナメント1回戦で戦い、当該チームに敗退したため敗者復活戦になりました。なお、インタビューアーのチームです)
楽しくプレーして、さらに結果がついてくるように頑張りたい。24年の世界大会でも楽しめるように、力をつけて精進していきます。
伊:来年度はディフェンシングチャンピオンとして、それ相応の力をつけながら、楽しんでチーム作りを行っていきたいです。60歳を超えるプレイヤーが全日本に数名参加しているこの魅力あるスポーツ。私も人生という長い目で戦えるように、楽しくこの競技に臨み、レベルアップしていきたいです。
イ:お二人の今後に期待しています。本日はありがとうございました。
以上、第4回全日本ガッツクラブ選手権、大会優勝チームから谷川さんと伊藤さん2名のインタビューでした。第5回大会は、本年度冬の予定。コロナも落ち着いた中、各チーム練習に励むことになると思います。ベテラン・若手・老若男女問わず様々なプレイヤーがいる、このガッツというマイナースポーツで、いったいどのチームが栄冠を勝ち取ることになるのか楽しみです。
また、24年の世界大会についても始動していきます。代表選考は今後発表されますので、今から始めることで日本代表になれるかも!?
是非、ガッツについて体験してみてください!気になる方は、各種SNSでメッセージを
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著:高野
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